第1号ワレモコウ
| 学名 | Sanguisorba officinalis |
|---|---|
| 和名 | 吾亦紅・吾木香 |
| 科名・属名 | バラ科ワレモコウ属 |
| 花言葉 | 変化・移りゆく日々 |
| 特性 | 多年草 |
| 生息地 | 水はけのよい日向 |
| 花期 | 8月~10月 |
秋を彩る日本の代表的な山野草
バラ科の多年草。晩夏〜秋に、暗紅色の小花がたくさん集まった卵形の花穂を付けます。日本全土の日当りのよい山地や草地に見られ、日本の秋を彩る代表的な山野草のひとつです。
原産地は日本~ユーラシア大陸、ヨーロッパと、北半球の温帯に広く分布しています。日本だけでも※数種自生しており、草丈は70cm-1m ほどにもなりますが、園芸では、草丈の低い小型種のタンナワレモコウなどがよく栽培されています。
※純ワレモコウ(通常のワレモコウ)・赤大花ワレモコウ・金星ワレモコウ・白フクリンワレモコウ・タンナワレモコウ・長穂白ワレモコウ・姫ワレモコウ・モンゴルワレモコウ
詩人の心を引きつける花!?
ワレモコウと聞くと、2007年のヒット曲「吾亦紅」(歌:すぎもとまさと)を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。まるで心を通わせるように、墓前で亡き母を偲ぶこの歌の主人公。そして、リアルな情景の描写の中で揺れるワレモコウ。ワレモコウの中に母を感じ、我を悔やむ主人公の気持ちを思うと、例えようもない切なさがこみ上げてきます。名曲です。
また、ワレモコウを詠んだこんな和歌も。
「吾(われ)も亦(また)紅(くれない)なりとひそやかに」(高浜虚子)
秋らしいしっとりとした深紅の花は、古くは奈良時代から和歌に詠まれ、後には俳句に詠まれ、ヒット曲にまで歌われています。
いつの時代にも詩人の心をひきつけてやまない、そんな不思議な花です。
名前の由来は諸説あり
高浜虚子が詠んだ和歌のように、漢字では一般に「吾亦紅」と書くことが多いようです。これは、花自身が「我(われ)も亦(また)紅(こう)ですよ。(私の色は紅ですよ)」と主張したという逸話に由来します。
そのほかにも「我毛紅」「吾木香」「我木香」「割木瓜」などの字が当てられることがあります。木香はインドのお香の一種、木瓜は鳥の巣と卵を表した漢民族の模様で、織田信長の家紋にも使われているようです。
色や香りや形状から、名前の由来には諸説あります。しかし、これが正しいと断定できるものはありません。ミステリアスな由来と独特な花姿の相乗効果で、より一層この花の魅力が引き立っているのではないでしょうか。
手がかからない強い野花
さて、晩夏〜秋の庭をシックに彩るワレモコウを実際に育ててみましょう。
ワレモコウは、日当たりの良い場所でよく育ちます。暑さにも寒さにも強いので、温度管理は簡単です。適度に湿り気のある肥沃な土を好みますので、山野草の培養土に腐葉土を適量混ぜて用いるとよいでしょう。
ただし、開花期の水切れには注意します。開花時期にひどく乾燥させてしまうと、つぼみのまま咲かずに枯れてしまうことがあるからです。根付くまでは土が乾いていたらたっぷりと水を与えます。根付いた後はたいていの場合、雨だけで育ちます。
また、うどんこ病予防のため、風通しのよい栽培環境を心掛け、肥料をしっかりと与えましょう。肥料不足だと弱ってしまい、開花時期に葉が枯れることがあります。地上部が枯れる秋までは、月3回程度、草花に与えるのと同じ濃度の液体肥料を与えるとよいでしょう。
楽しみ方多彩。2度も3度も楽しめます
決して派手ではなく主張しすぎないので、日本では、茶花の重要な花材として親しまれてきました。茶室に飾ると、和の魅力がいっそう引き立ちます。
その一方で洋の魅力も。イングリッシュガーデンのような華やかな庭の中でも、引き締め役・名わき役として、しっくりとなじみます。趣味というより暮らしの文化としてガーデニングが発達した欧米では、植物は鑑賞するだけではなく、食べたりお茶にしたりと、食用としても楽しむもの。ワレモコウはまさに、そうしたハーブの仲間です。タンニンを多く含む根は、日干後、煎じてお茶にして飲むと下痢止めの効果を発揮します。漢方では止血薬、やけどの緩和剤として用いられているようです。
そのほかの楽しみ方としては、独特な花姿と細い茎のラインを生かして、ドライフラワーとしても魅力を発揮します。こうすることで、美しく個性的な花姿を長く楽しめます。
あなたのお庭にも、ワレモコウはいかがですか?
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