第8号カタクリ
| 学名 | Erythronium japonicum Decne |
|---|---|
| 和名 | 片栗 |
| 科名・属名 | ユリ科カタクリ属 |
| 花言葉 | 初恋、嫉妬、寂しさに耐える |
| 特性 | 多年草 |
| 生息地 | 山地に生える |
| 花期 | 3~4月 |
しっとりおしとやかな春の花
「山野草」と聞いて誰もが思い浮かべるのがこのカタクリではないでしょうか?
落ち着いたピンクの花がこうべを垂れて咲くさまは、まるで昭和時代の控えめで上品な女性のよう。
木漏れ日の中に広がる群落も美しく、早春になると、『カタクリの群生地』とされている観光地はたくさんの見物客であふれます。
高さ15センチほど、花の大きさは4~5センチと、全身に対して花の比率は大きめ。
朝日が昇り気温が上がると開花し、夕方になり寒くなると閉じてしまいます。気温が開花に大きく影響する花で、暖かくて晴れた日は開花率が上がります。
種は非常に小さく、長さは2mmほど。蟻の好む物質がついていて、これに引き付けられた蟻が種を運んで行きます。蟻に生息地を広げてもらうなんて、ちょっと変わっていますね。
実はカタクリは、牛を放し飼いにしている山の中でも群落を作ります。なぜ、牛の歩く場所に群落を作るのか。それは、牛がカタクリの球根を踏みつけるからです。カタクリは1つの球根が砕けると、そこからまた育ちはじめます。開花するまで年数はかかりますが、昔からそれを繰り返しているため、群生地ができるのです。つまり、牛がカタクリを育てているのです。
地植えは場所に注意
カタクリはスプリング・エフェメラルと呼ばれる植物の一つです。早春に花を咲かせ、落葉樹が葉を広げはじめるまでのわずかな時間に栄養を蓄え、夏が近づくと早々と枯れてしまい、次の春が来るまで10カ月ほどの間地下で球根のまま過ごします。
そのため、カタクリは明るい場所を好みます。ですが、夏の暑さには弱いため暑さの厳しい地域では注意が必要です。水はけのよい場所が理想的です。
地中深くまで根が広がるので、地植えにするとなかなか移動させづらくなります。
庭植えの場合は、植える場所をよく吟味しましょう。
昔は滋養強壮のお薬でした
お料理によく使われる「片栗粉」は、この名前の通り、このカタクリの球根から作られていました。カタクリから作られた「片栗粉」は、消化がよく、上質で、江戸時代では病後の滋養強壮に使われていました。
現在では8割はジャガイモ、2割がサツマイモのでんぷんから作られており、カタクリから作った本物の「片栗粉」は、薬局で漢方薬として販売されています。
こういうとお薬のイメージが強くなりますが、実はカタクリは全部食べられる山野草。花や茎葉はお浸しにして味わうことができます。新しい春の山菜として、味わってみてはいかがでしょうか?
今のカタクリはバリエーションも豊富!
現在では、黄花カタクリ(北米産のパゴダ)や二色咲きカタクリなどさまざまな種類を見ることができるようになりました。その中でも、珍しいのは白花のカタクリ。通常のカタクリ(赤紫)の隣に白花のカタクリが咲いていると、まるでお姫様と王子様に見えてきます。ネイチャーガイドの説明では10万本に1本の確率と言われているそうです。

紫葉園で取り扱っているカタクリは普通の赤紫色のものですが、現在二色咲きカタクリも育てています。皆様にお届けできるようになるまではまだまだ時間がかかりますが、すくすく育つ様子を見ながら、その日を心待ちにしています。
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